2011年5月27日金曜日

旅をする

20歳の時に一人でフランスに行った。

ザッツ芸術の国というのに何となく憧れて、およそ2週間、計画もそこそこに向かっていった。

不安もあったけれど、それは今になってもワクワクするような体験になった。


まず、行きの飛行機が天候の影響でストックホルムで足止め。
夜中に飛行機会社が用意してくれたホテルに着き、早朝にまた出発。

乗り遅れたらと思うと、思いのほか眠れなかったが、足止め事体はかっちりした予定のない私にとっては、なかなかのオプションだった。

そして、パリ。

初めは、その観光客の多さにがっかりしたものの、ホームシックの気分になるとその観光客がもはや心の支えにも思えてきた。
 
そして、パリに2週間居るよりはと一念発起して、ランス、ストラスブール。

さすがに、ランスあたりは日本人も、観光客も減り、いよいよもって英語すら話さないフランス人に出会う。
正直、ちょっと焦った。
全く言葉が通じないってなかなかない。
しかも、公衆トイレすらお金を前に立っている人に払って入るから、もはや泣きそうだった。

いや、泣いていたな。

行き当たりばったりだから、当然ホテルも、ユースホテル。
そこに行けば多少なりとも英語の人たちがいて、帰りたいと思っていた私が恥ずかしくなる。

ストラスブールは、ドイツの国境の街で「ハウルの動く城」のモデルとなった街なだけあって町並みはきれいだったものの、この思いを誰かと分かち合いたいと思ってしまう。



旅をすると、もちろんその土地のことを知る喜びもあるけれども、こうやって自分の周りの自分との関わりを改めさせられる。

私にとって、大事な旅の一つ。


今度は、どこに行こう